金属加工において材料の特性は非常に重要なものになります。必要な性質を有さない材料を使用することで強度不足、腐食または外観不良を起こし製品品質に大きな問題を起こします。
現在ではミルシート等で材料のトレイサビリティをとることが主流となってきています。
しかし、昨今のグローバル化したサプライチェーンの中でそれを適切に管理することは非常に難しく異材混入のトラブルが後を絶ちません。
この問題を解決すべく注目されているのが現場での簡易的な成分分析による合金判定の検査です。成分分析と言えば研究機関等で高額な装置を使用して行うことをイメージされるかと思いますが、最近ではハンディタイプの手軽に分析できる装置も流通しています。
ハンディタイプであることで現場だけでなく、客先やまた検査室等で場所を選ばず分析できます。またハンディタイプは測定時間が短く30秒程度で測定できるものがほとんどです。
測定原理としては研究機関で使用される装置と同様に蛍光X線分析を用いられたものが多く存在します。
このように異材トラブルに対して現物を分析することでより確実な検査データとして製品の信頼度を高めることができるのではないかと思います。
これよりさらに製造業のグローバル化が進むことが予想されます。材料の流通ルートの管理がより難しくなってきますので受入時の検査がより重要になってくると思われます。
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